いったいぜんたい、私はいくつの「モノ」を抱えているのか。
タイトル通り。
引越しを機に、ふと思い立って数えてみた。
しんどかった。でも、自分と向き合ういい機会だったとすこーしだけ思う。
学生の頃、こんまりさんの「人生がときめく片づけの魔法」に出会う。
価格:1,210円 |
自分の「ときめき」に従って片づけるという画期的な方法に心を動かされたものだ。
その後、「ミニマリスト」という言葉が流行し、「私が目指すのはこれだ」と盲信し始めて早幾星霜。それでも相変わらず、雑多な空間で過ごしている自分がいる。
原因はわかってるが、ここでは割愛。
さて、「人生がときめく片づけの魔法」にはこんな一説がある。
「片づけは祭りです。片づけを毎日してはいけません」
多くの人が「祭りの片づけ」をしないまま、まるで物置のような部屋に住みつつ、来る日も来る日も「片づけ」に忙殺される生活を送っています。片づけても、片づけても、片づかない。そんな暮らしを10年、20年とダラダラ続けてしまっているのです。
「片付けは祭り」
今、すっからかんの、自分しか住まない家に引っ越してきた。
仕事が始まるまで少し時間がある。本来なら生活構築に注ぐべきなんだろうけど・・
「今が祭り開催のチャンス」
で、素直に祭りを始めればいいのに、
どうしたことか、「所持品の数を数えたい!」という謎な衝動が湧き起こった。
自己分析その1:私は、数を数えたがり。全容を把握したがり。
というわけで、前夜祭(モノの数を数える)を開始します。
服は以前に実施済。(後にやりきれてなかったことを痛感することになる。)
きっかけはデザイナーでアプリ「Notion」マニアのスワンさん。
「Notion」(という多機能すぎてなんのアプリか説明しづらいアプリ)で自分の持っている服のリストをスワンさんが作成しており、衣服については実施済み。
方法
・Notionに記録しつつカウントする。
・スワンさんのテンプレートをお借りする。
(テンプレートは下記動画の概要欄より)
・一体となって使うものは1点とカウントする。
例2:ノートパソコンと充電アダプタ→2点とする)
・かたまりになっているものは1点とする。
(例1:イヤーピース→1個1個を1点と数えない。袋に入っているものを1点。3袋あれば3点)
・音楽はかけない(これ、こんまり流。モノと向き合うためだとか。)
(この後、Notionを選んだのを少し後悔することになる)
ほんの一部だけ、引越し前に行っていたときのリストはこんな感じ。
当初、「値段」「購入年」は覚えているものに関しては記入していたが、時間がかかるので省略。作業中、どんどん入力項目を省略していったので、中盤以降は「品目」と「数量」だけ入力するようになる。
いざ開始。
引越し2日目、朝10時半よりスタート。
まずは、重量超過により追加料金を払うハメになったスーツケースから。
あらかた単身パックで送ったはずなのに。なぜオーバー。
約4時間経過。
スーツケース+段ボール一箱(薬局でもらった「スコッティ」の箱)
段ボール内の書類は後回し。
ここまで、211アイテム、423点。
残り13箱。先が思いやられる。
「なにやってるんだろうなあ」
「もっと良い過ごし方あるんじゃないか」
と思い始める。うむ。間違ってないぞ、その感想。
14:39 箱1つ終了 昆布だしの箱(90サイズ)
14:49 さらに1つ終了 韓国海苔の箱
バックパックとパソコンなどの空き箱だけだったのでイージーに。
結局、空き箱はあるべきなのか
私は、いくつか空き箱を持っている。パソコン、スマホ、外付けHDD、体重計etc。
「箱があってよかった〜」と荷造りの時は思ったけど、そんなん、プチプチで包めばいいやん。ホームセンターで安く買えるんだし。
パソコン(MacbookやSurfaceなど)やスマホはリセールに影響あるかもしれないが、体重計とか、シェーバーとか、イヤホンとか、なくてもいいような箱もかなりあるような気がしてきた。シェーバーもイヤホンも売却する可能性はとても低いし。(イヤホンはそんな高いものではないし、シェーバーは体に触れるものだし。→これらは流石に引っ越し前に捨てた。)
自己分析その2:先々のことを考えがち。今を生きていない。
箱の重量を量り出す
体重計が出土したことにより、箱の重量を量りだす。
箱単体の重量もちゃんと量って差し引こうとする。
自己分析その3:完璧主義。どうせ完璧にできないのに。凝り性。
りんご箱1号:5.4 kg 110サイズ 箱重量0.9kg
りんご箱2号 :6.2kg 同上
16:16 休憩とりつつ、りんご2箱潰す。
ポモドーロ・テクニックを活用(25分働き5分休む)
ここからは書籍祭り
焼きおにぎりの箱 13.9kg 箱0.4kg
手作りノート出土。
確か香港で1500円くらいで買った。紙の質感がふわふわで気持ちよかったから、なかなか書けずにいる。なんでそんなにこだわっていたのか、今この瞬間はわからなくなってしまった。「どうせ紙ゴミになるなら早いとこ使えば良いのだ」と今は思うが、これまではそうは思わなかったからここにあるわけで。
主に書籍↓
冷凍うどん箱3号 16.3kg 箱0.5
冷凍うどん 1号11.6kg
冷凍うどん 2号14.5kg
力尽きた。
初日18:30 終了。
二日目
7:00再開
つくづく思う。自分は貧乏性なんだなあと。「いつか使うかも」「いつか着るかも」そうやって残してきたものが色々とある。
そしてその「いつか」が未だ来てないものたちが眼前に広まっているわけで。
「衣類は以前着手した」と書いたが、靴下やハンカチなど小物類は未計測だったので、前回のリストの点検も兼ねて、衣類リストも書き加える。結局点数で言えば、倍になってしまった。
11:48 衣類が終盤だが、ここにきてやる気を失う。ここで初めて音楽の力を借りる。
(かけた音楽が藤井風「きらり」だったのが、「ときめき」を重んじるこんまりさんとの繋がりを感じて、これを書いている今「はっ」となった。あ、その後は藤井風「まつり」やん。呪いか何かか。)
価格:2,901円 |
ブレンドコーヒーの箱 4kgぐらい
ペットフードの箱 4.1kg 100サイズ
潰す。
モノも情報も循環させないと。
埃が付着している所持品を触りながら思う。
ものによっては10年も滞留していたものだ。
高く売れるんじゃないか、って思ってしまう。
え、この先10年、30年、50年一緒にそのモノたちと一緒にいるつもり?
プレミアになるものがあるかもしれないけど、後悔するだろうか。ちょっとはするか。
焼酎の箱 15.1kg 箱0.5kg サイズ95
→文具、DVD、書籍、雑誌が出土。
文具の中には頂き物のものもある。卒業記念に学校が作成して下さった名前入りシャープペンシル(小学校?中学?どっちだっけ・・)、担任の先生から頂いたボールペン、その空箱。
そして、何の記念でどなたから頂いたものなのか、思い出せないものもあった。
ラッピングやラベルから推測するも、確定的な情報はない。
「大事な頂き物だから」と取っておいた結果、「全く大事にできていなかった」ということだ。愕然。
14:07 本日はここで終了。
ラスボス「書類」未着手。衣服を除いたアイテム数は552、点数は991点。
三日目
いよいよラスボス「書類」をカウント開始。
一枚のチラシも、一冊の冊子も、ファイル1冊も1点と数えていく。
まずは手紙類。
読んではいけない。数えるだけ。
多くの方に気にかけて頂いたんだなとしみじみ。
自分は相手に何かを贈れただろうか。
Notionの使用感について
Notionの動作が遅い。入力速度は普通だが、セルの移動が遅い。最初から遅かったけど、項目が増えるにつれて遅くなっていく気がする。パソコンは唸ってないし、それほどメモリを消費している様子もないのだが・・パソコン/アプリのキャッシュクリアを行なっても事態は変わらず。エクセルの方が早かったんだろうな。
調べてみたら、エクセルのCSVデータをインポートしたら結構満足いく仕上がりになるらしい・・
まあ、エクセルで始めたら、まずはシートの作成から始める必要があったわけだから、よしとしよう。セル移動の遅さ、その他挙動が遅いのはなんとかならないかな。
書類を計測 続き
就職活動中に集めた志望企業の社長にまつわる資料(ニュース記事、インタビュー記事など)が出てきた。
中企業だったので、最終面接は社長だった。
企業研究では、関連のニュース記事・雑誌記事を集めよ、と教わったので、決して間違いではない。自分に興味を持ってくれたら多くの人が嬉しいだろう。
ただ、就職活動に限らず、普段の人間関係構築において、相手のこと研究して、知っておけば好かれるだろう、という魂胆がないだろうか。下心、というか。「下心」と「純粋な興味関心」の違いってなんだろう。
自己分析その4:相手の情報をゲットしておけば、好かれるor嫌われないだろう、という魂胆がありそう。
自分も他人も、情報だけで構成されているわけではない。
情報は入口にすぎない。
入口はとても大事。ただし、それで全て知った気になるな。
ダレ始める
書類カウントも終盤のはずなのに。ダレ始める。
自己分析その5:終わりが見えても頑張れない私。
再び藤井風の力を借りる。
あれ。
書類(A関係)○点
書類(B関係)×点
とか打ってるけど、総数知れば満足やん。
はい、細かく入力やめ。
気づくの遅かったな。
出会うべき時に出会える
自己分析その6:情報・言葉を溜め込みがち。
たくさんの書類に触れて思うことは、情報や言葉って、「いい情報だな、言葉だな。とっておこう」だけで終わりにすると、そこで忘れて、見返す機会なんぞほとんど来ないのだろうな、ということ。
良い言葉をスクラップした「言の葉ノート」なんてものがいくつか出土したけれども、多分見返したことがない。見たとして、整理整頓する時ぐらいだっただろう。
言葉が欲しいとき(例えば、苦しい時)に、自分が過去に溜めた言葉や「言の葉ノート」を見返しただろうか。いや、見返していない。
そういうことなのだ。
そもそもしんどい時に溜めた言葉を見返す、という習慣を持っていない。誰かを励ましたいときは、過去の蓄積を見返すよりも、自分の頭の中で考えるし。
言葉は「出会うべき時に出会える」という信念を持って、これを機に手放していきたい。大丈夫、過去の情報・言葉の「かけら」はきっと自分の中にすでに備わっている。ちゃんと肥やしになっていると思う。思い出さなかったら、それまでのことだったわけで。
情報だってそうだ。「物知りだぞ」とマウント取りたいだけなら手放せ。すぐ出てこないのなら役に立たないし、そもそも「物知りであらねばならない」なんてことはないのだ。欲しい、と思ったら取りにいけばいい。受動的に得た情報を「いつかのためにとりあえず」取っておくのはやめよう。すぐに咀嚼するか、余裕なければ手放すかどっちかにしとけ。
カウント終了。
かかった時間
初日 約8時間
二日目 約7時間
三日目 約3時間半
計18時間半
ポモドーロサイクルを活用し、こまめに休憩していたし、食事やうっかり昼寝もあるので、まあ15時間ぐらいだろうか。
さて、気になる点数は・・・・
2203点!!(774アイテム)
(ちなみに、ミニマリスト「しぶ」さんは219点らしい)
しぶさんの10倍ってことだ。
(内、衣類162点、書類800超)
途中から量りだした
箱重量(14箱中、9箱計測):103.4kg
スーツケース:約29kg(空港にて計量)
未計量の箱・所持品も含めれば、200kgは軽く超えるだろう
(例えば、カラーボックス・自転車・楽器は測ってない)
そして、今、私は家具をほとんど持っていない。家電に至っては1つも持ってない。キッチンにも料理のための道具がない。
今後増えるものとして、車及び関連用品、家電、キッチン用品、収納家具etc・・
大物がまだ含まれてないのだ。
ゴミ屋敷を片付けたら何百kgものゴミが出た、なんて聞くけど、決して人ごとではないなと感じた次第。
ゴミ屋敷になってしまった場合の「ゴミ回収量の平均値」を調べてみた|片付けトントン
(上記リンクによれば、1R~1LDK平均650kgらしい。自分もそれくらいいきそうだな。)
もちろん、重量だけで語るものではないし、細々としたどうでもいいモノたちよりも冷蔵庫のほうがはるかに大事だけど。
自分の抱えている量を認識できたことが、今回の試みの収穫の一つだな。
おまけ
埋蔵金が出てきた。
コロナ対策で政府から配られたお金など、うっすら認識はしていたけど、予想以上にゴロゴロ埋蔵金(収支に入れていないもの)が出てきた。
まとめ
・多くの物に支えられ、恩恵を受けているのだな。→いや足を引っ張られているのかもしれない。
・滞留させていたら全く意味がない。全く触れていないものは全く触れていないことを実感した。
・つまり、本当に必要なものってそう多くない。
・未活用のものを抱えすぎ。
・やっぱり収集心が強く、貧乏性で、完璧主義で、物知りでありたい私。
・「出会うべき時に出会える」という信念を持とう、と思った。
さてここからはいよいよ祭り(分別)本番です。