無気力かぼちゃ

万年無気力の私

家出した。

先月より家出をしている。

お仕事を辞めた。次の職は未定。

働いている間、ずっと実家暮らし。学生時代に年単位でルームシェアは経験しているが、一人暮らしはしたことがない。

雨風をしのげて、寝床があって、夜遅い帰宅でも食事がある。とても幸せなことだ。家族という共同体の構成員だから、円滑な運営のためにやれることはやるし、生活費も振り込んではいるが、それでも支えられていることの方が多いだろう。お陰様で安月給でもお金は貯まった。

 

ただ、ちょっと、息苦しい。

 

有給消化に入って、家にいる時間が長いと余計にそう思った。

なるべく居ないようにすればいいじゃないか。全くもって正論なのだが、「どこに行くのか」という問いを勝手に恐れていた。テキトーに言っとけばいいのだけど。

小学校の頃、友達と遊びに行く時は、誰と遊ぶのか、どこへ行くのかを伝える。当たり前のことかもしれないが、これが少し抵抗感があった。あまり親や祖父母が好かない友人と遊ぶといい顔はしないし、屋外ではなく屋内遊ぶ(ゲームなど)となると、「外で遊んだ方が健全」と言いたげな雰囲気を感じる。実際言われたのかこっちが勝手に被害妄想しているのかはわからない。

あと、家での食事が苦手。なんだか早く抜け出したい気分になる。なぜなら、父と母の会話があまり噛み合ってないのだ。私は緩衝材だ。

 

実家を離れたら、一人で暮らしたら、自分はどうなるのだろう。実験してみたくなった。退職日が決まったところで、計画を実行に移した。

場所はAirbnbで探した。家出としての事例はネットでは探せなかったけど、こういう使い方もありなんじゃないかと思う。

 

さて、最初の二週間。

できるだけまともな生活はしようと思った。起床時間と就寝時間はあまりぶらさず、酒の弊害も感じているから飲んだくれもせず。働いていないこと以外は「マトモ」な生活を送った。

初日こそ隣人の立てる物音に敏感に反応して落ち着きがなかったが、すぐ慣れた。

そして気づいた。

気持ちが「しん」と静まっている。煩悩も怒りも出てこない。

 

続く。かな。